日光いろは坂の紅葉がピークだそうです。
でも自動車が多いんですよね。いろは坂や中禅寺湖を写真を撮りながら走るのはストレスたまりそうです。
と思ってたら、「川俣温泉の秋景色は予想以上」というコメントを発見したので、ちょっと行ってみることにしました。東武特急を見たら、指定席はほぼ満席だったので急いで予約しました。この一年間はガラガラだったのに。
春日部発7:03の会津1号に乗り込むと、あの広いデッキが自転車であふれていました。仕方ないのでどうにか迷惑にならないようドアの横に置きます。
隣の席はベテランサイクリストの方でした。松戸にお住まいで、栃木の山々を長くサイクリングしていらっしゃるとのこと。いろいろ勉強させていただきたかったけど、私は湯西川温泉駅で途中下車です。
朝9時。トンネルのような駅からエレベーターで上がると湯西川温泉駅の出口のガラスから黄金色の山々が見えます。これは素晴らしい!今日は、大当たりです。
早速、五十里バイパスから野岩鉄道が見えるビューポイントに行ってみます。おおお!これは素晴らしい光景です。青い水とオレンジの山々、人工的な鉄橋のコントラスト。今日はここだけ見れればいいか、っていうくらいの見事さです。
こちらの楽園のような空間も大好きです。
今日は6時間ほどぶらぶらする撮影ポタリングなので、急ぐ必要もありません(この時点では)。川俣温泉まで、綺麗な公衆トイレも自販機もそれなりにたくさんありますが、店舗は少ないので心配なひとは湯西川温泉駅併設の道の駅で仕入れるとよいでしょう(開店は朝9時)。
五十里湖を周遊しようと国道121号を北上して会津西街道に右折すると、「長念寺から先は通行できません」とのこと。あら?2年前に通ったんだけどなぁ 五十里湖を美しく撮影できるポイントなだけにがっかりですが、とりあえず引き返して五十里トンネルをくぐり、五十里ダムの手前で葛老トンネルを右折します。
トンネルを抜けると川治ダムです。クルマも少なくて静かな湖畔をゆっくり走ります。湖畔の道のクネクネ感が自転車には気持ちよく感じられます。
川治ダムからは渓谷が見下ろせて、野岩鉄道の鉄橋が小さく見えます。列車が来ればいい写真になるのでしょうが、気の短い私は先に進みます。
県道23号はいくつか長めのトンネルがありますが、クルマは非常に少ないので安全です。トンネル内で一度抜かれるかどうか、くらいの頻度です。紅葉の週末なのにこの少なさなので、いろは坂の渋滞が嫌なサイクリストにはおススメです。
途中の橋とか楓とかがきれいで、いちいち撮影のために停まるのでなかなか進みません。
この県道には蕎麦屋が点在するのですが、まだ10時過ぎで開店していなかったり、11月は休業と書いてあったりします。ドライブ客も増えるでしょうから、早めにそばを食べておきたいところです。と思ってたら、栗山の交差点にある蕎麦屋にクルマやバイクが何台か停まっていました。これはこの先の店では待たされそうだ、と思い、お店に入りました。そしたら「今日は蕎麦打ち職人が不在だから蕎麦できないの」「カレーからできるけどまだ炊けてないの」というのです。まあ急ぐ旅ではないし、途中で引き返してもいいのだから、と、黒部ダムカレーを注文します。
実は日光の黒部ダムは見たことがありません。大笹牧場への分岐点はバイパスにあるので、栗山の町の中心にある黒部ダムは通らないんですね。うっかりバイパスを通ってしまい、今回もダムを見忘れてしまいました。このあたり、県道は鬼怒川の北岸を進むので陽射しが強く当たります。起毛の冬ジャージの私は汗だらけです。グローブは夏用長指です。
この先、鬼怒川は川俣ダムを登るために急斜面になります。野門トンネル、萱峠トンネル、瀬戸合トンネル、と長くてカーブのある登りトンネルが続きますが、幸運なことにクルマはほとんど来ませんでした。
ちなみに私は、サドルの下に△オニギリをぶら下げ、さらにガーミンのクルマ接近センサーを取り付けていて、尾灯を点滅させています。たぶんクルマからは目立つはずです。
上人一休の湯まで来ました。山を見てると結構落葉しちゃってるなぁ この辺で折り返して大笹牧場に寄って帰ろうかなぁ とも思いましたが、とりあえず川俣大橋まで行ってみることに。
川俣大橋まで来ると、「ここは山王林道からも見えるんだようなぁ」などと思い始め、先に進むことにしました。
午後1時ちょうど。山王林道を登り始めます。東武日光駅4時20分の電車に間に合うかなー(これに乗れないと自宅7時の夕飯に間に合わない) 結局、川俣温泉が最後の休憩ポイントでした。。
山王林道に入って、クルマも少なく、熊鈴持ってくればよかったなあとちょと後悔。今まで快晴でしたが急に雲が出てきて、気温も5度くらいまで急低下しました。そもそも北から登ると陽射しがほとんどないので寒いですね。
3日前に「カラマツの輝く川俣温泉」の写真を見てやってきたのですが、確かに見えるんですが、手前の樹々の隙間からしか見れませんので、写真が撮れません。どうにか撮った写真はこちらです。
標高1700の山王峠は、両側に側溝があるので自転車を停めて写真を撮るのが難しいです。舗装や非常にきれいです。先週くらいに直したようなキレイさです。
この寂しい林道ですが、自転車には4組すれ違いました。3つは2人連れ、峠ですれ違った最後の組は10人くらいの集団でした。とりあえず雨が降る前に光徳牧場まで降りないと。
それにしても峠の南面は陽射しが届いて暖かいですね。カラマツの先に男体山が見えるのも神秘的で素敵です。
光徳牧場にはクルマがたくさん。ここでウインドブレーカーを重ね着し、グローブを真冬用に変更し、耳を覆います。あと、ずっと背負ってきたミラーレスをバッグに収納し、ここからは一切写真を撮らない覚悟です。光徳牧場のアイスも当然パスです。
もちろんここからはずっと下り坂で、東武日光駅まで1000mくらい下ることになります。
戦場ヶ原から広がって見える男体山も、落葉の龍頭の滝も、紅葉まっさかりの華厳の滝も、黄金色に輝くいろは坂も、観光客で充満する東照宮も神橋もすべて通過します。電車に乗るためです!こないだ金精峠に来たばかりっているのもあるけど。くだりのいろは坂は一車線になっていて、バイクは車を追い越さない、クルマはバイクを追い越さないのルールが徹底しているみたいです。二人乗りバイクが二車線分をゆったり左右に振れて降りて行くのに淡々と着いていきます。急に右端から左端に寄ってくるので怖いですが、追い付かなければいいだけです。馬返しからの直線区間は時速50キロで降りますので車に抜かれません。ちょっとギアが足りないんですけど(笑)
ということで満員状態の東武日光駅に着いたのは午後4時ちょっと前。すぐの特急2本は指定席満席うでしたので、無料の急行に乗り込み、ビールを飲みながら淡々と帰宅することにします。この16:29発の南栗橋行きは常に空いているので毎回コレに乗っていますww
湯西川温泉駅から山王峠経由の東武日光駅行きサイクリング、距離は80キロしかありませんがこの長閑さと迫力はさすが栃木県の実力だと思います。今シーズンはもう終わりですが、来年はもっと攻めようっと。
生きててよかったなあ、自転車乗っててよかったなあ な一日でした。